柔道ルネッサンスとは |
現在の柔道は国際化、競技化、スポーツ化が進み競技成績や |
柔道ルネッサンス 嘉納師範の理想とした人間教育 |
21世紀を迎え、柔道の競技スポーツ化がより進行し、益々その国際的広がりを見せている。先のミュンヘンにおける世界柔道選手権大会では、アフリカ大陸のチュニジアが、中近東のイランが、それぞれ初の金メダルを獲得した。我が国発祥の柔道は、国際的スポーツとしてその地歩を固め、もはや、ある特定の国々のみが高い競技力を誇るという時代は過去のものとなりつつある。 柔道がこのように普及してきた理由は、競技としての魅力だけでなく、創始者嘉納治五郎師範の位置づけられた柔道修行の究境の目的である「己の完成」「世の補益」という教育面が、世界の人々に受け入れられたことに拠るものと思われる。師範は競技としての柔道を積極的に奨励する一方、人間の道としての理想を掲げ、修行を通してその理想の実現を図れ、と生涯を懸けて説かれた。 講道館・全日本柔道連盟は、競技としての柔道の発展に努力を傾けることはもちろん、ここに改めて師範の理想に思いを致し、ややもすると勝ち負けのみに拘泥しがちな昨今の柔道の在り方を憂慮し、‘師範の理想とした人間教育’を目指して、合同プロジェクト「柔道ルネッサンス」を立ち上げる。その主目的は、組織的な人づくり・ボランティア活動の実施であり、本活動を通して、柔道のより総合的普及発展を図ろうとするものである。 柔道ルネッサンス実行委員会 |
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